血脈  中

 平成13年2月発行。612ページ。

 

 義兄、義弟、その妻、愛人、子供、そして父の死を描く。

 義兄 サトウハチローは、感じ易く センチメンタルで無邪気な人間である。その一方鋼鉄の冷たさと子供のエゴイズムを剥き出しにしていた。ハチロウの情念。童謡を作詞した ことば綴りとは反対の生きざま。

 夫の死で 開放された気持ちになる妻。

 

 昭和の時代を背景にした奔放な男の情念。時代背景と同じく、その血を引く者の行動はその血がつくる理性で、他者はどうにもならないのかもしれないと思った。