人生は美しいことだけ憶えていればいい 佐藤愛子 著
PHP 2019年4月発行
「この箪笥向こうの部屋へ置きたいんだけど」「よし、まかせとき」ひとりで軽々と箪笥を動かす。もはや私の男への期待はそんなところであろう…今では力もちで素直な男であれば稼ぎも面相も問いませんという心境である。
「周りの人を引きつける魅力」…その人のキャラクターと人生経験の多寡によって自然に醗酵し身につけていくものであろう。「ありのままでいいんですよ。あなたの自然でいいんですよ」。人生経験を大切にしていれば自然に魅力がそなわってくるものですよ。
「いやァおもしろかった」力一杯生きて そういって人生を終わる…それが幸福というものだと私は思っている。
大切なのは想像力であり心配りである…自分の性質のいやしさを分析して嘆くよりも他人に配慮する努力をすればよ
い。この世で起こることはすべて修行と思えばいい。
きょうは仕事。90歳過ぎた高齢者の方が何人も ことばにするのは 自分の母へ感謝の思い出話。苦労した世代が憶えているのは、苦労して育ててくれた母のこと。憶えている美しいことは愛情なのかもしれない。30年後 私が憶えている愛情は 母か子供かツレか……大切にしよう!
こんなこと ことばにしていいの?と思うのは、力もちの男…の文章。ツレをそう思っている…というのは厳しいながら、若い甥っ子より力もちで素晴らしいと思っています。