貧乏老後に泣く人

「貧乏老後」に泣く人「安心老後」で笑う人

      横山光昭 著 PHP文庫 2015年

 

 老後に「お金」「やりがい」「健康」3つのことが重要になってくる。3つが重なったところに「充実」が生まれてくる。お金を貯めるには、一見「先を見る」ことが必要なように感じるが、実はそれほど「先」を見ることは重要なことではない。貯める人は「今」を見ている。「今を変えると未來が変わる」という考え。「収入」よりも先に「支出」を見る。今の支出を考えて そこから改善していけば、今からでも十分「老後のお金」を貯めることはできる。……仕事は60歳で完全リタイヤの時代は終わりです。今の会社での仕事は60歳でいったん終了し、以後は別の仕事を楽しみながらして、何かしら収入を得ようという考え方にする。働き続けるということは、収入を得られるだけでなく、「元気を保つ」という意味でも大切。年齢を重ねてもやれる仕事はある。

体力に無理のない範囲で自分の生活スタイルに合った仕事をちょこちょことやっていくのが、老後の賢い働き方。……やりたいこと、やらなければいけないこと、それから別にやらなくてもいいことなど、あれこれノートに書き出している。書いてみるだけでなんとなくやれる気がして、気持ちも軽くなる。

 

 「老後のお金」は漠然と考えている。そのために何かをしていることはない。最近思うのは、収入が減っても 衣食の欲望も減るから、何とかやれるということ。ついつい財布の紐がゆるむのは子供(孫)のためのお金。著者は自分の老後のお金を子供(孫)に使わないでおくようにと書く。気持ちをかためないと、可愛さでゆるむ。老後のお金を現実として考える気持ちがかたまった。仕事はちょこちょことやっているのは、賢い働き方なんだと自信になった。あれこれノートに書き出しているのは、あすへの気持ちの張り合いになっている。老後……今なんだねぇ……現実として意識した。