姑の遺品整理は、迷惑です

垣谷美雨 著 姑の遺品整理は、迷惑です 双葉社

                  2019年2月

 

業者に頼むと高くつくからと、嫁である主人公はなんとか自分で姑の遺品整理をしようとするが、あまりの物の多さに立ちすくむばかり。安物買いの銭失いだった姑を恨めしく思いながら、仕方なく片付けを始める。捨てても捨ててもなくならない、とんでもない量の日用品にイライラが爆発。

 

感想:母の遺品整理をした。物語で綴るように、遺品整理は母の人生を振り返る時間になった。嫁ではなく娘だから、手にするすべての物があの時を思い出させた。昔の物を大切に保管していた母と物語の姑さんと似ているので笑えた。整理できたのは、気持ちに押し込んだから物として残すことに未練はなかったため。そして物語と同じように、母が心を込めた物は、全部を引き受けてくれるありがたい人がいたから。行き着くところは人です。主人公の実母は子供に遺品整理の負担をかけない気配りから自分で整理して逝く。物がないと故人の人生を振り返ることさえできなく、わからないままの別れとなる。私はなるべく物は残さないつもりでいる。子供たちは、わからないままの別れとなるかもしれないけど、今を面白がっている姿を少しわかってもらえれば それがいい。