老いと孤独の作法

山折哲男 著 老いと孤独の作法 中央公論新社 2018

 

現代の日本人は一人で生きる、一人で立つ、一人で暮らすことを否定的にとらえるばかりで、本質的な価値を忘れ去ろうとしているようだ。…人間の基本的な教養として「一人」の意味と価値を考えるべき。

危機の時代における基本的な教養の源泉として「方丈記」が繰り広げる世界を見直すべき。

貧乏暮らしの基本として三つの心構え。①出前の精神。どこへでも自分から出ていく、自分を出前する精神。貧乏暮らしと一人暮らしにとって出前の精神は欠かせない。②手作りの精神。足りないものは自分で作る。自分の手足を使うことが必要。③身銭を切ること。なけなしの銭でも自分で使うことがないとやっていけない。これらの心構えに共通するのは一人のライフスタイル。

一人で立つ、一人で歩く、一人で座る、一人で考える。絶えず意識していないと、一人の哲学を生み出すことはできない。一人暮らしはするものではない。味わうものだ。

 

 

感想:老いて一人暮らしは孤独だと高齢者の声を聞くことが多い。そういうものかと不安もよぎるが、味わってみると思うと興味深々。みんなが通る道なら ゆるりと味わう楽しみがあるかも…。